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【論語と婚活 Vol.27】「吾、日に三たび吾が身を省みる」──違和感を“自分”の入り口にする

【論語と婚活 Vol.27】「吾、日に三たび吾が身を省みる」──違和感を“自分”の入り口にする

「吾、日に三たび吾が身を省みる」──違和感を“自分”の入り口にする

■ はじめに:モヤっとしたままにしていないか

婚活の場で、ふとしたやりとりに「ん?」と違和感を覚えることがあります。

・LINEの返信が遅くなると不安になる
・お相手の一言にちょっとモヤモヤする
・予定が合わないとイライラする

そんな時、つい相手に原因を求めたくなるものです。

でも、その違和感の中にこそ、“自分”と向き合うヒントが隠されているのかもしれません。

■ 『論語』より──「吾、日に三たび吾が身を省みる」

「吾、日に三たび吾が身を省みる。
 人の為に謀りて忠ならざるか。
 朋友と交わりて信ならざるか。
 習わざるを伝えしか。」

これは曾子の言葉。
曾子は「私は毎日、自分自身を三度省みる」と言います。

誰かのために考えたことが誠実だったか。
友人との関わりに信頼があったか。
学んでもいないことを偉そうに語っていなかったか。

自分自身を、丁寧に、静かに見つめ直す。
それが曾子の、人としてのあり方でした。

■ 違和感を、自分に返してみる

婚活で感じる不安やモヤモヤ。
それらは、相手ではなく「自分自身」が何かを知らせてくれているサインかもしれません。

たとえば、

・返信が遅いことに不安になるなら、私は“相手からの評価”を必要以上に気にしていないか?
・モヤモヤする一言に引っかかったなら、それは“過去の体験”が反応しているのかもしれない。

違和感をきっかけに、自分の思考のクセや価値観のクセを見つめてみる。
そこから、婚活は“出会い”だけでなく、“自己理解”の場へと変わっていきます。

■ 自分を整える人に、ご縁は近づく

相手を変えようとする前に、自分を見つめ直せる人は、婚活の中でも落ち着いた関係を築いていけます。

「どうして私はそう感じたのか?」
「その感情の奥には、何があったのか?」

その問いを持てる人は、同じように丁寧に向き合ってくれる人と出会う可能性が高まります。

■ まとめ:違和感は、内面の気づきへの扉

婚活は、ただ相手と出会うだけでなく、自分と出会い直す旅でもあります。

モヤモヤをなかったことにせず、
イライラを相手のせいにせず、
「私はどうしてそう感じたのか」と省みる。

そこに、自分を深く知り、ご縁を深く育てるための第一歩があるのだと思います。



■ 次回予告
「小人は怨みて期る」──自分の思い通りにならないとき、どう向き合うか?

婚活で思うように進まないとき、「どうして私ばかり」「いつになったら」と気持ちが滞ることも。
そんな“期待と現実のズレ”にどう向き合うかを、論語の教えから探っていきます。