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【論語と婚活 Vol.23】 「過信せず、卑下せず──等身大のあなたでご縁と向き合う」

【論語と婚活 Vol.23】 「過信せず、卑下せず──等身大のあなたでご縁と向き合う」

「過信せず、卑下せず──等身大のあなたでご縁と向き合う」

■ はじめに:その自己評価、極端になっていませんか?

婚活をしていると、ふとこう思う瞬間があります。

「どうして自分は選ばれないのだろう」
「もっとレベルの高い人と出会うべきでは?」
「やっぱり私なんかじゃ無理…」

自信を持つことは大切ですが、過信や自己否定が強すぎると、
ご縁と向き合う姿勢そのものが偏ってしまいます。

■ 「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」──自信の持ちすぎも、なさすぎもNG

「子曰わく、過ぎたるはなお及ばざるがごとし」(先進第十一)
やりすぎは、やらなすぎと同じくらいよくない。

自分を必要以上に高く見積もると、
相手に対して批判的な目ばかりが向きます。

逆に、自分を卑下しすぎると、
良いご縁を前にしても一歩が踏み出せません。

等身大の自分を受け入れること。
これが、ご縁の第一歩です。

■ 「知る者は好む者に如かず、楽しむ者に如かず」──完璧でなくていい

「子曰わく、之を知る者は之を好む者に如かず、之を好む者は之を楽しむ者に如かず」(雍也第六)

知識がある人より、それを好む人。
さらに、その場を楽しむ人がもっとも力を発揮すると孔子は説きました。

婚活も、完璧にこなそうとしなくていいのです。

・会話がうまくいかなかった

・緊張して伝えたいことが言えなかった

・うまく進まなかった

そんなときも、「でも、自分らしく誠実に向き合えた」と思えるかどうか。

真面目に、そして前向きに関わることが、ご縁を動かす力になります。

■ 中庸という“ちょうどよさ”を意識してみる

儒教では、行き過ぎず、足りなさすぎず、
“ちょうどよい”あり方を「中庸(ちゅうよう)」と呼びました。

婚活も、うまくいかないことがあるからといって焦ったり、
うまくいっているからといって慢心したりする必要はありません。

自分の魅力も、課題も、受け止めながら、
「今の自分にできることを、丁寧に」重ねていく。

その積み重ねが、信頼につながるご縁を育ててくれます。

■ まとめ:大切なのは“まっすぐな自分”で向き合うこと

婚活では、「こう見られたい」「こうあるべき」といった気持ちが先に立ちがちです。

けれど本当に大切なのは、
過信せず、卑下せず、自分を正しく見つめること。

自分自身のちょうどよさを受け入れたとき、
そこにはじめて、自然で温かいご縁が育ち始めます。

どうか今日も、等身大のあなたで、誠実に人と向き合っていってください。




■ 次回予告

「素以て絢をなす──外見より大切な“素地”を磨く」

婚活で語られる「第一印象」。でも、見た目の魅力だけで本当のご縁は育つのでしょうか?
論語の「素以て絢をなす」の教えから、丁寧なふるまいや誠実な姿勢など、
“人としての土台”を整えることの大切さについて考えていきます。