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【論語と婚活 Vol.17】 「結婚は“環境”と“相性”──努力だけでは届かない現実もある」

【論語と婚活 Vol.17】 「結婚は“環境”と“相性”──努力だけでは届かない現実もある」

「結婚は“環境”と“相性”──努力だけでは届かない現実もある」

■ はじめに

「もっと頑張ればうまくいくはず」
婚活でそう信じて自分を責めたり、努力を続けて疲弊してしまう方も少なくありません。

けれど現実には、どれだけ頑張っても合わない相手もいるし、出会いそのものが訪れにくい環境にいる人もいます。

今回は、論語の教えをもとに、
「結婚は努力だけではない」という現実に向き合い、
“環境”と“相性”という視点から、よりよいご縁のつかみ方を考えてみたいと思います。

■ 性相近し、習い相遠し──人は育った環境で変わる

「子曰わく、性、相近きなり。習い、相遠きなり」(陽貨第十七)
人の本性はほぼ同じだが、育った環境や習慣によって違いが生まれる。

この言葉は、私たちの価値観や性格、ものの見方が、
生まれよりも育った環境に強く影響されることを示しています。

結婚相手を探す際にも、この「環境のちがい」は無視できません。

たとえば

・金銭感覚の違い:倹約家 vs 浪費家

・家族との距離感:親と仲が良い vs 距離を置くタイプ

・食習慣や生活リズムの差:朝型 vs 夜型、外食派 vs 自炊派

こうした違いは、努力や思いやりでは埋めにくい“生活の相性”です。

■ 和して同ぜず──無理に合わせる必要はない

「子曰わく、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」(子路第十三)
立派な人は、調和しながらも無理に同じにはならない。

これは、「価値観が違っても調和できるのが理想。」という教えです。

婚活でも、違いを乗り越えようと努力するのは尊いことですが、
無理を重ねて自分をすり減らすような関係であってはいけません。

大切なのは、「違いがあっても落ち着ける関係」かどうか、
そして、「自然体でいられる相性」があるかどうかです。

■ 出会いの“環境”にも目を向けてみる

結婚相手との出会いが「たまたま職場で」「昔からの知り合いで」だった、という話をよく耳にします。

実際、既婚カップルの多くは──

24〜26歳頃の職場で出会った同僚

大学や学生時代の同級生

など、自然な環境の中でご縁を育んでいます。

でも、もしその年代に恋愛や結婚を意識できるような職場・環境にいなかった場合、
“自然な出会い”は訪れにくいまま年月だけが過ぎてしまうことも。

だからこそ必要なのは、
「出会える環境に、自分から身を置くこと」です。

・結婚相談所に登録する

・趣味や学びの場で人と接する

・婚活イベントやマッチングサービスに参加する

待っているだけでは、出会いの可能性は広がりません。
環境も“自分で選び取るもの”という意識が、ご縁を大きく動かします。

■ まとめ:結婚は「頑張り」より「環境と相性」

婚活をがんばるのは素晴らしいことです。
でも、うまくいかないのは「自分の努力不足」だけが原因ではありません。

・育ってきた環境の違い

・相性の合う・合わない

・そもそも“出会える環境”にいるかどうか

そうした要素が大きく影響しているのです。

だからこそ、自分に合う環境を探し、より多くの異性に会うこと、そして相性を見極めること、自然体で関われる人と出会うこと。
それが、後悔しない結婚への第一歩です。






■ 次回予告

「価値観とは何か──“真我”でつながるパートナー探し」

婚活では「価値観が合う人がいい」とよく言われますが、そもそも“価値観”とは何なのでしょうか?
次回は、哲学者クリシュナムルティの言葉と論語の教えをもとに、
条件や過去にとらわれず、「本当の自分」で出会えるご縁のあり方を考えていきます。