「婚活＝相手を探す活動」
そんなふうに思われがちですが、実は婚活は、“自分を育てる機会”でもあります。

うまくいかなかったとき、うれしい出会いがあったとき、
自分がどんな反応をし、どう行動したか
その一つひとつが、自分自身を映す鏡になります。

孔子はこう語りました。

「君子は学びて以て其の志を日に新たにす」（『礼記』）
志ある人（君子）は、学び続けることで日々自分を新しくしていく。

また『大学』にも、こんな有名な一節があります。

「苟（まこと）に日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」
もし本当に改めようとするならば、一日一日を新しくしていく努力が必要である。

婚活を通じて出会う“できごと”や“人”との関わりが、
あなたという人間を磨き、より豊かにしてくれるのです。

婚活の場では、

・気づかずに話しすぎていた
・相手の立場に立てていなかった
・断られて落ち込んだけれど、自分にも見直す点があった

といった「気づき」がたくさんあります。

そのたびに、「もう自分はこういう性格だから」と決めつけてしまうのではなく、
柔軟に学び、見直し、更新していく人こそ、成長し続けるのです。

婚活ではどうしても、「どんな相手がいいか」「選ばれたい」という意識が先に立ちます。
でも、論語や大学が教えてくれるのは、
“まず自分の在り方を正す”ことの大切さです。

・清潔感のある身だしなみ

・言葉づかいの丁寧さ

・人の話を聞く姿勢

・感謝や気遣いの気持ち

こうした積み重ねが、あなた自身の“徳”となり、やがて良縁を引き寄せます。

婚活をしていると、「もう年齢的に遅いのでは」「過去に失敗したから…」と
自分の可能性を閉じてしまう人が少なくありません。

でも、学ぶ姿勢さえあれば、人はいつからでも変わることができる。
そして、その姿勢そのものが、あなたの魅力になるのです。

婚活は、出会うこと以上に、
「どんな自分で出会うか」を磨く時間。

今日の出会いを振り返り、明日の自分を少しだけ良くする。
その積み重ねが、あなたの人生をより豊かにしてくれるはずです。

「苟（まこと）に日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」

今日も、昨日の自分を少し超えてみましょう。





■ 次回予告

「憤せずんば啓せず──関わることで、ご縁は動き出す」

婚活でも、人との関わりややりとりの中でこそ、気づきや学びが生まれます。
次回は、論語の「憤せずんば啓せず」という言葉から、
“自ら動くこと”“相手に向き合うこと”が良縁への扉をひらくという視点をお届けします。